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まえからよく書いていることだが、僕は、日本の住宅がキッチンに重点を置きすぎていると感じる。同様に、リビングや玄関も重要視しすぎている。最重要なのは個人の部屋であり、そこから考えていくのが自然だと思うが、実際には、残りのスペースが個人の部屋として配置されているように思われる。建築家は「明るいリビング」「家族の団らん」という言葉を呪文のように唱えるので、多くの人たちはその魔法にかけられているのだろう。まあ、最近の新しいプレハブ住宅を見ると、ようやく南向きの窓が小さくなってきた。やっと気づいたか、と思うこの頃。


 働いていると家にいる時間は朝か夜が多くなります。なので朝必ず使う洗面所やお風呂周りをもっと東側の日照の良い場所に配置するほうが快適だと僕は考えています。しかし現実にはお風呂等の水周りは北よりに配置されるため朝から薄暗い場所で一日の準備を始めなければいけないということになります。夜はあまり日照は関係ないのだからむしろ北側の涼しい位置にリビングを持ってくるなどすれば夏はとても過ごし易いのではないでしょうか。

 また、森さんも上記で書いているように、生活の場では個室というか個人の場所が一番大切だ、と僕も思っています。家族が集まって何かをすることよりも各個人が何かをする時間の方が圧倒的に長いと思うからです。共有空間は家族個人がどこで何をやっていすかという雰囲気くらいがなんとなく伝わる程度の設えでよいと考えています。