自分の通った小学校はほんの少しだけ小高い丘の上にあって、その教室からは広々とした水田と白山の山々が広がる景色が一望できた。初夏のその風景はなんともすばらしかった。小学校3年生の時、授業中にその景色ばかり眺めていた。たぶん自分の人生において最も美しい景色の一つだろう。教室から見えたというもまたすばらしいと思っていた。だからなんだと言われれば別になんでもないけれど、その景色を見て育った友人(その景色がよいと思ったかは別だが)や先輩達や後輩達が今もこの街に住んでいて、少なからず交流があったりする。それはそれでやはりすばらしいような気がしただけ。