社会との繋がり

みなそれぞれ地域社会との繋がりを持つ。
無関心で無関係というのも繋がりの一つだ。

大学生になって初めての授業で教授に言われた。
「君たちが設計したものが建って、周りが以前より良くなったと感謝されるような建築を君たちは設計していくんだ。」

そうして初めて社会から価値を認められる。建築家として。
施主の要求された通りの設計をして終わりという事ではない。それはむしろ片輪でしかない。
「施主の要求」と「より良い地域社会の環境の実現」は両輪。
どちらが欠けてもいけない。建築家という職能は両方を満たして初めて成り立つものなのだろう。

時代が変わり、人の生活が変わり、いろいろな関係が変わっていくとき、今までの平面では対応できなくなる。
新しい関係には新しい平面が必要だ。
建築家にはその新しい平面を作るという使命がある。
使命を果たすべく戦うのが建築家だ。それ以外は設計屋だ。

自分はどちらになりたいかということだ。

新建築に載ったから建築家ではない。地域社会と関わり続ける人、そこで戦い続ける人こそが建築家なのだ。