震災

私の力では復興になんの役にも立てない。それは十分に理解していた。
体育館の改修図面を描きながら、ネットラジオで震災の状況を聞き続けた。
深夜、状況を聞いただけで心が折れそうになった。
仕事が手に着かなくなる様な無力感に何度も襲われた。
今の自分の力では何もできない。と思い知らされた。
同時に10年後の自分は違うとも考えていた。
そのための技術を磨こう。
その努力だけは「今」やれる。
そう思いながら図面を描き続けた。